とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
右京は皿の上のケーキにフォークを突き刺し、それを一口でパクリと食べる。
「男だってちゃんと考えてんだよ!今日は疲れてそうだからよそうとか、身体に障るか~とか!」
「えっ?…右京が?」
思わずそう言ってしまった忍を右京はギロリと睨んだ。
「お前言ったよな?“妊婦には欲情しないのか!?”って!」
「ちょっ…何言って…!」
「しますよ、悪い!?妻を抱きたいと思って何が悪い!常にめちゃくちゃにしたいと思ってますよ!」
「わわわわ!右京ストップ!」
真っ赤になって右京を止めるが彼の勢いは止まらない。
「その場で服を引き裂いて押し倒したい…感じてる顔を見たいなんて男なら思って当たり前なんだよ!」
「その場で…服を引き裂く…!?」
あんぐりと口を開けたセリの頬が次第に高潮していく。