とある堕天使のモノガタリⅤ ~TRINITAS~



右京は皿の上のケーキにフォークを突き刺し、それを一口でパクリと食べる。



「男だってちゃんと考えてんだよ!今日は疲れてそうだからよそうとか、身体に障るか~とか!」



「えっ?…右京が?」



思わずそう言ってしまった忍を右京はギロリと睨んだ。



「お前言ったよな?“妊婦には欲情しないのか!?”って!」



「ちょっ…何言って…!」



「しますよ、悪い!?妻を抱きたいと思って何が悪い!常にめちゃくちゃにしたいと思ってますよ!」



「わわわわ!右京ストップ!」



真っ赤になって右京を止めるが彼の勢いは止まらない。



「その場で服を引き裂いて押し倒したい…感じてる顔を見たいなんて男なら思って当たり前なんだよ!」



「その場で…服を引き裂く…!?」



あんぐりと口を開けたセリの頬が次第に高潮していく。



< 280 / 469 >

この作品をシェア

pagetop