とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
◇
ご存知の通り右京は極度の心配性である。
そんな彼がイギリスに帰りたくないと言い出した時、黒崎家の連中は誰一人として驚かなかった。
「いいじゃない。出産まで居なさいよ。ねぇ?お父さん。」
「えっ…そんなに!?」
静の言葉にさすがの京助も難色を示す。
だが、忍の“お願い!お父さん!”と訴える視線に駄目だと即答出来なくなってしまった。
彼はう~んと唸りながらカレンダーに目を向ける。
予定日は12月15日…。
ということは1ヶ月近く会社を休む事になるのだ。
「ちょっとそれは…」
「ジムは何とかなるって言ってたし、頼むよ~」
「しかしなぁ~…」
「こっちで仕事手伝うからさぁ~…」
彼はそう言われて渋々首を縦に振った。
ご存知の通り右京は極度の心配性である。
そんな彼がイギリスに帰りたくないと言い出した時、黒崎家の連中は誰一人として驚かなかった。
「いいじゃない。出産まで居なさいよ。ねぇ?お父さん。」
「えっ…そんなに!?」
静の言葉にさすがの京助も難色を示す。
だが、忍の“お願い!お父さん!”と訴える視線に駄目だと即答出来なくなってしまった。
彼はう~んと唸りながらカレンダーに目を向ける。
予定日は12月15日…。
ということは1ヶ月近く会社を休む事になるのだ。
「ちょっとそれは…」
「ジムは何とかなるって言ってたし、頼むよ~」
「しかしなぁ~…」
「こっちで仕事手伝うからさぁ~…」
彼はそう言われて渋々首を縦に振った。