とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
◇
産婦人科で検診を終えた忍はバス停までたどり着くと、時刻表に目を向けた。
バスが来るまであと15分。
彼女は携帯を取り出すと着信履歴を見て思わず苦笑する。
病院だから電話には出れないと伝えたのに、右京から着信が何度もあったらしい。
「相変わらずなんだから…」
忍はベンチに腰を下ろすと彼に電話を掛けた。
2コールで出るなり彼は「検診終わった?」と心配そうな声が聞こえた。
「ん。今帰り。」
「ごめんな?一緒に行けなくて…。」
「大袈裟だよ~全然大丈夫!」
「で…どうだった?」
「何が?」と聞かなくても彼の言いたい事が判る。
忍は軽くお腹を擦りながら主治医の話を思い出した。
産婦人科で検診を終えた忍はバス停までたどり着くと、時刻表に目を向けた。
バスが来るまであと15分。
彼女は携帯を取り出すと着信履歴を見て思わず苦笑する。
病院だから電話には出れないと伝えたのに、右京から着信が何度もあったらしい。
「相変わらずなんだから…」
忍はベンチに腰を下ろすと彼に電話を掛けた。
2コールで出るなり彼は「検診終わった?」と心配そうな声が聞こえた。
「ん。今帰り。」
「ごめんな?一緒に行けなくて…。」
「大袈裟だよ~全然大丈夫!」
「で…どうだった?」
「何が?」と聞かなくても彼の言いたい事が判る。
忍は軽くお腹を擦りながら主治医の話を思い出した。