とある堕天使のモノガタリⅤ ~TRINITAS~



「わりぃ…忍ちゃんが母親になったのが、なんつーかグッと来ちまって…。」



鼻を啜るガクを見てゴウと右京は「似合わねぇ!」と腹を抱えて笑う。



「うるせぇ!お前ら笑ってるけどなぁ、子供を産むのはすげぇ痛ぇんだぞっ!」



「…ガクさん、産んだことないっすよね?」



「当たり前だ!けど、よく言うじゃねぇか!鼻からスイカ出すようなもんだって!」



「…じゃあなにか?ガクさんは鼻からスイカ出した事あんの?」



思わずゴウまで突っ込むと二人揃ってガクの鉄槌を喰らっていた。



ゲラゲラと笑う一同に忍も涙が出る程笑った。



ケイはそれに驚いたようにキョロキョロとしていたが泣かなかった。



その神経の図太さも右京譲りである。




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