とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
「昨日はセリ達が来てくたんだけど、その時も泣かなかったのよ~?ねぇ~ケイ。」
「ふぅ~ん…クミも来た?」
「ん。相変わらずキャリアウーマンみたいで、彼氏いないって。」
「…だとよ、寛二!」
寛二は右京と忍を交互に見て「だからなんだ」と視線を反らした。
「おっ?何か面白い反応したな…。」
「し、してねぇよ!」
「そうか?じゃあ、俺がアタックしちゃお~かな~…」
陸はニヤリッと笑う。
「勝手にすれば!?」
「…じゃあ、俺もアタックしようか…」
突然ゴウがそんな事を言い出すとジンヤまで「じゃあ、自分も~!」と身を乗り出す。
慌てる寛二を見て右京は「冗談だよ」と肩を叩いた。
その後、彼等が寄りを戻したと聞いたのは忍が退院してからだった。