とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
◇
リサは退屈だった。
虎太郎に手を引かれて華やかな地下街に来た時は、ちょっとしたデートみたいだと思わずワクワクしたのだが、数分後彼女はそれが間違いである事に気付く。
『…なに、ここ…』
『“ネカフェ”だよ。』
『…何するところ?』
『ネットに決まってるじゃないか。』
そう言ってスタスタと店内へと入って行く虎太郎を不満そうに追った。
内装はお洒落だったが所詮ネットカフェはネットカフェだ。
『私、パソコン使えないの知ってて連れてきたの?』
『あのね…別に遊びに来た訳じゃないから。』
苦笑しながら虎太郎は二人用のブースへと彼女を促した。
『はい、リサはこっちね。』
無理矢理椅子に座らされ、ムッと口を尖らせながら彼を睨む。
虎太郎は隣のPCの前に座るとニッコリ彼女に微笑んだ。
…うっ…そんな表情、ズルい…。
リサは精一杯強がってフンッとそっぽを向いてみた。
が、虎太郎は彼女のご機嫌を伺うどころか無視してPCを叩き始めた。
リサは退屈だった。
虎太郎に手を引かれて華やかな地下街に来た時は、ちょっとしたデートみたいだと思わずワクワクしたのだが、数分後彼女はそれが間違いである事に気付く。
『…なに、ここ…』
『“ネカフェ”だよ。』
『…何するところ?』
『ネットに決まってるじゃないか。』
そう言ってスタスタと店内へと入って行く虎太郎を不満そうに追った。
内装はお洒落だったが所詮ネットカフェはネットカフェだ。
『私、パソコン使えないの知ってて連れてきたの?』
『あのね…別に遊びに来た訳じゃないから。』
苦笑しながら虎太郎は二人用のブースへと彼女を促した。
『はい、リサはこっちね。』
無理矢理椅子に座らされ、ムッと口を尖らせながら彼を睨む。
虎太郎は隣のPCの前に座るとニッコリ彼女に微笑んだ。
…うっ…そんな表情、ズルい…。
リサは精一杯強がってフンッとそっぽを向いてみた。
が、虎太郎は彼女のご機嫌を伺うどころか無視してPCを叩き始めた。