とある堕天使のモノガタリⅤ ~TRINITAS~




まったくもって面白くない。



『ねぇ、ヒューガ。』



『ん~?』



『… 何してるの?』



『んー…リサには難しいから、説明出来ないなぁ…』



思わずこめかみがヒクつく。



『…もしかして馬鹿にしてる?』



『えっ!?してないよ!』



『なら説明して!』



困ったようにため息をつくと、虎太郎は『おいで』とリサを椅子ごと引き寄せた。



『いいかい?外は今、アルテミス様の索敵網が張り巡らされた状態だろ?あれじゃ迂闊に歩き回れない。』



『うん…そうね。』



『だったら動き回らないでアルテミス様の位置と、何をしようとしているのかを確認すればいいんだよ。』



『…それをネットでやるの?』



『そうさ!神は人間になんて興味ないからは知らないだろうけど、俺は知ってる…!』



…人間の頭脳と文明は驚異だ!



リサは『ふーん』と素っ気なく相槌を打つ。



『…で?これがその驚異?』



彼女はモニターに指差しちょっと首を傾げた。



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