とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
◇
右京と忍がホテルに戻ったのは16時ちょっと前だった。
部屋の鍵を開けようとしてその手を止める。
「…どうしたの?」
「いや…真っ最中だったらどうしよう…」
「はぁ?…何の話?」
首を傾げた忍に右京は「なんでもない」と言ってドアを開けた。
部屋に入るなり絡み付いて来る右京に忍はくすぐったそうに身を捩った。
と、来客を報せるベルが聞こえて忍が右京の胸を押し返す。
それでも離れようとしない右京を引きずってドアを開けた。
「あれ?…田所さん?」
深々と頭を下げた彼に忍と右京は首を傾げた。
「その…先程は失礼しました。」
「いやいや…気にしないで。…どうしたの?忘れ物?」
「何の話?」と聞く忍に「実はさっき…」と言い掛けた右京の口を田所は慌てて塞いだ。
右京と忍がホテルに戻ったのは16時ちょっと前だった。
部屋の鍵を開けようとしてその手を止める。
「…どうしたの?」
「いや…真っ最中だったらどうしよう…」
「はぁ?…何の話?」
首を傾げた忍に右京は「なんでもない」と言ってドアを開けた。
部屋に入るなり絡み付いて来る右京に忍はくすぐったそうに身を捩った。
と、来客を報せるベルが聞こえて忍が右京の胸を押し返す。
それでも離れようとしない右京を引きずってドアを開けた。
「あれ?…田所さん?」
深々と頭を下げた彼に忍と右京は首を傾げた。
「その…先程は失礼しました。」
「いやいや…気にしないで。…どうしたの?忘れ物?」
「何の話?」と聞く忍に「実はさっき…」と言い掛けた右京の口を田所は慌てて塞いだ。