とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
「はい、ストップ!」
忍は睨み合う二人の間に割って入ると、「まったく…」とため息をついた。
「右京もそんな事で拗ねないの!もうすぐパパなんだから少し大人になりなさい!」
「うっ…」
「潤君も右京をからかわないで!仮にも貴方の主人なんだし…」
「…申し訳ありません…」
忍に一喝されて二人はバツの悪そうな顔をする。
「私は潤君とお茶してるから、右京もその“やらなきゃいけない事”を終わらせて来て?」
右京は忍の後ろ姿を見送って苦笑する。
ベルセルクと悪魔に説教をする忍はある意味最強かもしれない。
「ホント最高だよ、うちの奥さんは…」
…さっさと核を見つけて潤から忍を奪いに行こう…。
そうして右京は捜索を再開した。