君へ、約束の歌を。<実話元>
「意外に、一緒に撮るの初めてだよね!
愛璃ちゃんかわいいし♪
このプリクラ大切にしよっと」
『いや、祐ちゃんいっつもいっつも誉め過ぎだから!』
…祐ちゃんは、私をよく“かわいい”って言ってくれた。
言われる度にほっぺが熱くなるけど、お世辞でもそう言ってもらえるのはすごく嬉しい。
言葉の力ってすごいから、かわいいって言ってもらえてると、本当にかわいくなれるような気がして。
あの頃、私のこと“かわいい”ってあんなにいっぱい言ってくれてた人は、祐ちゃんが一番なんじゃないかなぁ…
『そういえば祐ちゃんって、砲丸投げで仲良くなった子とも、遊んだことあるんだよね?
プリクラ撮ったりした〜?』
「うん、撮ったよ〜!
今持ってるけど、いる?」
『うん♪ほしいほしい!』
祐ちゃんが財布から取り出したプリクラを受け取って見る。
『これ夏休みの時だよね?
祐ちゃん、めっちゃ髪茶色い!
いけないんだ〜』
「今はもうそんな茶色くないし、大丈夫っしょ!」