君へ、約束の歌を。<実話元>


もしそうだとしても、
そうじゃないとしても。


“障害”って言葉は…


…なんかキライ。



…あの二人の会話が、頭の中に響く。



《髪形もすごいよねー》

《男子より短くない?》



…だから何?


禁止されてるのに、すごく明るい色に髪染めて、制服や体操服に違和感ありまくりの濃いメイクして。


あんた達みたいに“女”だからってそんな風に外見に気を使うよりも。


“男”に見える外見だって、自分らしさを貫いてる祐ちゃんの方がよっぽどかっこいい。


…私だったら、きっと自分を押し込めて、周りに合わせちゃうと思うんだ。


その方が、楽だから。


みんなに合わせた方が、問題なく過ごせるから。


でも祐ちゃんは、ありのままの自分。


自分を偽って周りに合わせるなんてことはせずに、自分のしたい髪形・自分の喋りやすい喋り方で過ごしてる。


それって、すごくかっこいいことだと思う。



「心ない言葉」って、あの人達の言葉を言うんだなって思った。



< 116 / 287 >

この作品をシェア

pagetop