君へ、約束の歌を。<実話元>
ざぁ――…っという外の雨音が、
この中まで響く。
単調なその音は、
頭の芯にまで響くようだった。
祐ちゃん…
なんで…??
なんで自殺なんてしたの…?
もう答えは返ってこない。
どんなに会いたくても、
もう二度と、
祐ちゃんには会えないんだ…
「死」ってことの意味を、
理解できないししたくもない。
止まらない涙を拭いながら、
ただ祐ちゃんに、
思いを馳せていた―――…
涙をいくら零したって、
この寂しさや悲しさが
消えるわけじゃないことくらい、
痛いほどわかってるのに…