君へ、約束の歌を。<実話元>
・・。+゚嘘だと言って…
祐ちゃんの自殺の原因が気になってよく眠れないまま、朝。
…祐ちゃんがいない学校に行った。
「愛璃、ちょっと来て」
教室に入ったら、担任の先生に呼ばれて、告別式のことを聞いた。
陸部の3年と8組の子だけ、午前中に告別式に出席することを許されたらしい。
ホームルームもそこそこに、8組に集合。
本来8組じゃない私達陸部女子は、座ってるみんなに対して居づらくて、後ろの方に固まって立っていた。
8組の担任は、宮田先生。
先生は暗い表情で何か話していたけど、言葉は頭の中を抜けていってた。
重い空気に息が詰まって、視線を泳がせてみると。
…亜美の席が、あいてる。
休みなのかな…?
教室を見回したら、
ある一点に視線がくぎづけになった。
…花が活けられた花瓶が置いてある、
一つの机。
誰の机かなんて、聞かなくてもわかる。
ぽつんと一輪だけ花が活けられたその花瓶が、その席に座るハズの人がもういないことを、静かに告げてた。