君へ、約束の歌を。<実話元>
でも、
涙の跡が残ってたって…
あんなに涙を人に見せなかった、
祐ちゃんが。
泣いてた…?
そこまで祐ちゃんを追い詰めた原因は、
何…??
「飛び降りる前に…
泣いてたってことだよね…」
『祐ちゃん…』
「14階から飛び降りるなんて…
怖くて想像もできないよ…」
「…気付かなかったけど、
祐ちゃん、苦しんでたんだ…」
その言葉に、胸を突かれる。
…運命の日、5日。
4日にメールした時には、
いつもと変わってなかったのに。
もしあの時…
祐ちゃんが私に何か話してくれてたら。
もしあの時…
私が何か感じ取って、
祐ちゃんの話を聞けてたら。
今更思い返しても意味がないって
わかってるけど、
考えずにはいられないよ…
真実を、知りたい。
…思い切って、口を開いた。