君へ、約束の歌を。<実話元>
・・。+゚残想
…その週をどんな風に過ごしてたか、
覚えてない。
抜け殻のような状態で、記憶に刻み付けられる程衝撃的なことは、もう受け付けられていなかったんだと思う。
学校には行っていたけど、部活には行かなかった、
行けなかった。
クラス代表を務めてて、みんなの前に立つことが多い私は、無理矢理笑顔をつくってばっかり。
私はこうして、辛いことを隠すために笑顔を貼り付ける術を身につけていった。
…亜美は、学校に来てるかわからない。
隣のクラスなのに…
会わなかった。
やっと、長かった一週間が終わった土曜日。
明日の日曜日には、大会が待ってる。
…全然練習してないけど。
今日は、陸部3年女子メンバーの5人で、祐ちゃんの家にお邪魔することになった。
向かう途中で、みんなで花を買って行く。
マンションが近付くにつれて、
なんだか胸の鼓動が早くなる。
「「「お邪魔しまーす…」」」
祐ちゃんのお父さんとお母さんが出迎えてくれた。
…ダイニング、そしてその隣の和室に案内される。