君へ、約束の歌を。<実話元>


『なんか…歌詞が好き、かも』



そう言った私に、ゆいがびっくりすることを教えてくれた。



「この曲の歌詞、実話をもとにしてるんだって」


『…そうなの?』


「作詞した人の友達が、本当に病気で婚約者を亡くして、そこからこの歌詞が生まれたらしいよ〜」



だからこんなにも、
痛さや切なさが伝わってくるのかな…?






…自分の部屋に行くと、辞書を引いた。



[Dedicated to you]


 …君に捧ぐ



ぴったりのタイトルだと思った。





それから私は、ゆいがいない時でも、
時々一人でこの曲を聞くことがあった。


自分に重ね合わせちゃって、
涙してばっかりだけど…


この歌が、すごく好き。






この歌の歌詞のように…


願いが一つ叶うなら。






  もう一度君に会えたら…

  なんて、


  想像しただけで、

  涙が出るくらい嬉しいんだ。





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