君へ、約束の歌を。<実話元>
私達は、卒業して、
高校生になって、成人して…
どんどん大人になっていくけど。
祐ちゃんの時間は、
今のこの私達が立ってる場所・
中3で永遠に止まる。
そのことがすごく奇妙だし、不思議だけど。
「亡くなった人は、人の思い出の中でしか生きられない」
って言葉を、聞いたことがあるから。
私が祐ちゃんを忘れない限り、
祐ちゃんはずっと生き続けるんだよね…
きっと。
教室に戻ると、卒業アルバムが配られた。
「ぎゃーー!やばいって!うちのこの顔!
お嫁にいけない…!」
「やだっ目つぶってるし!最悪〜!」
「お前、この顔ウケるんだけど!」
ページをめくる度に、あちこちで笑い声や叫び声が上がる。
「あっ発見!
愛璃ここにも写ってるよ!」
『ほんとだ!これ気付かなかった〜!』
私も未来と、きゃーきゃー騒ぎながら写真を眺める。
…ページをめくっていく度に、気付くこと。