君へ、約束の歌を。<実話元>
「なんか愛璃って清楚って感じがするよね〜」
「そうそう、なんかお嬢様って感じ!」
…それが、みんなから見た私の第一印象。
実際の私ははそんな大人しくもないし、
清楚って何?って感じだけど。
…無意識の内に、自分を抑えるようになっちゃってたんだ。
祐ちゃんのことを引きずって。
なんだか前よりもっと、
周りに合わせるようにしてて。
何気なく自分が放った言葉が、もしかしたら誰かを傷付けちゃうんじゃないかって、気を使って。
周りは初対面ばっかりだから、尚更。
それに…
また祐ちゃんの時みたいなことがあったら?
また、仲がいい子に…裏切られたら?
また何も気付けずに、後悔することになったら?
…人間不信っていうのは大げさかもしれないけど。
一歩下がって周りを見てるような感覚。
人に嫌われるのが、怖い。
嫌われて、話ができなくなって亜美の時みたいに避け合うようになっちゃったら?
…私は、慎重になってた。