君へ、約束の歌を。<実話元>
『うん、行こっ!』
…ちょっと迷ったけど。
やっぱり陸部には行かない。
…私は、自分で自分の居場所を見つけた。
居場所っていうのは、大げさかもしれないけど…
中学の頃と、場所は違っても。
楽しいってことは、変わらないから。
荷物を持って、
友華の後に続いて教室を出て。
…もう、
後ろは振り返らなかった。
その時にしかできないことって、
確かにあると思う。
それがあの時の私にとっては、
高跳びじゃなくて、茶部の中で過ごすことだと思ったから。
どっちも大切で大好きだけど。
後悔はしてないって、
胸を張って言える。