君へ、約束の歌を。<実話元>
『う〜んと…せっかくやるなら市民以外がいいかなぁ』
「やっぱそうだよね〜。
せっかくならかわいい衣装着たい♪」
私達が何にするか迷ってると。
「愛璃と友華はメイド!決定〜♪♪」
展示監督の子に、ビシッと指を指された。
「おっいいね〜!」
「友華と愛璃、メイド服似合いそうだしっ」
「はい決定♪」
「そんじゃ〜…メイドは、あと6人ね〜」
私と友華に喋るすきを与えてくれないまま。
展示監督は<メイド>の欄に、サラサラとペンを走らせた。
「まぁでも、メイド服着てみたいかも♪
愛璃は大丈夫?」
『うん、いいよ〜。
メイド服なんて、着る機会ないしねっ』
8人もメイドいるなら、気が楽だし…
「あたし貴族やりたい!
豪華なドレス着たぁ〜い♪」
「ん〜じゃ市民よりも衛兵のがマシだな」
「オレもオレも!
衛兵の方がかっこいいし」
…こうして、次の日のHRでもみんなに役の希望を取って。