君へ、約束の歌を。<実話元>
――――…
『やっぱこの格好、着てみると恥ずかしいね…』
「だね…思ったより」
いよいよ迎えた学祭当日。
みんな衣装に着替えて、バッチリ飾り付けられた教室の外に集まってる。
ドレスやメイド服の子で固まってたりすると、ちょっとしたコスプレ大会みたい。
いつもの制服の時とは全く違う雰囲気に、学祭独特の空気を感じて気分が盛り上がってくる。
「よーし!じゃあみんな、頑張ろうね!
グランプリ狙って!」
「「「「おーー!!!」」」」
展示監督の言葉にみんなで気持ちを一つにすると、声を掛け合いながらそれぞれの場所へスタンバイ。
覚えた台詞やフランス革命に関する知識がちゃんと言えるか、復習したり。
小道具や扉の不具合がないか、チェックしたり。
「やばい!緊張してきたぁー!!」
『言わないで〜!
それ聞くと緊張してきちゃうからっ』
友華と2人、一番最初の部屋にスタンバって小声で悲鳴を上げる。