君へ、約束の歌を。<実話元>


ようやく休憩時間になった時、
私と友華はへとへとになっていた。



「どうする〜?
どこかで休憩するか、他の展示見に行くか、宣伝行くか」



友華が指を折りながら、選択肢を数え上げた。



『疲れてるけど、せっかくだし他の展示見に行ってみない?
そしたら多分お茶会にちょうどいい時間になるだろうし』



私の提案に、友華が大きく頷いて。



「そうだね〜!
この格好で歩いてれば宣伝にもなるし♪」


『たしかに!』



私と友華は、茶道部のお茶会の予定が入ってて。


2・3時間後には和室に行って、
浴衣に着替えなきゃいけない。




お客さんの列を掻き分けてロッカーに辿り着くと、ロッカーの上に置いてある必要最低限の小さくまとめた荷物を持って。



「じゃ行こっか!」


『うん!まず自販機行かない?
喉渇いちゃった』


「いいよ〜私も!」



人波に逆らいながら外へ。



< 245 / 287 >

この作品をシェア

pagetop