君へ、約束の歌を。<実話元>
『あっ…』
友華の視線は、
そこに貼られているプリクラに注がれてて。
自分が写ってない友達のプリクラを一枚だけ定期入れに貼ってるなんて、怪しいだろうし。
きっと不思議に感じる。
何て言われるんだろう、って
思った。
…でも、
「愛璃っ!これ…
もしかして中学の時の彼氏!?」
『…えぇっ!?』
友華の口から零れたのは。
予想もしてなかった、
でも、
聞くのが何回目かの言葉だった。
『違うよ〜』
興味津々!って感じでプリクラを見つめる友華から、定期入れを受け取って。
ぱたんっと閉じると、鞄に閉まった。
『拾ってくれてありがと♪
…でも、期待に答えられなくて悪いけど、彼氏じゃないんだよね〜』
「そうなの〜??」
私の言葉に、つまらなさそうに友華が口を尖らせる。
お互い、着替える手を止めずに会話してたけど。
やっぱり友華は気になるみたいで。