君へ、約束の歌を。<実話元>
『はぁっ…はぁ…』
「つっ…疲れた…」
――カチッ…
やっとゴールに辿り着き、先生がストップウォッチを止める。
「お〜さすが陸部!セーフ!お疲れ〜」
「「やった!」」
やるなーって言いながら、カギを道具入れに戻す先生。
私と亜美は息が上がったままだったけど、ハイタッチを交わした。
「まぁ大会前のいい運動になっただろ?」
『なってない!』
「約束通り返すのよろしくね〜先生!」
「はいはい」
先生が道具入れを持ち、私達を見回した。
「それじゃあ気をつけてな。
明日頑張れよ!」
「は〜い」
『ありがとうございましたっ!』
先生は職員室に入っていって、私と亜美も門までの道を歩き始める。