君へ、約束の歌を。<実話元>
スペシャルゲスト…?
誰だろ…?
私は左隣りに座る祐ちゃんと顔を見合わせて首を傾げた。
みんなの顔をよく見たいと、
周りを見渡そうとした時。
――ガラッ…
「ごめんね〜遅くなっちゃった!
みんな元気そうね!」
「「「…大野先生!?」」」
ふすまを開けて、大きな声と共に入って来た人に、みんなの声がハモった。
真奈ちゃんが勢いよく立ち上がり、先生の隣に並ぶ。
「我らが大野先生でーす!
スペシャルゲストで来てくれました!」
先生がペコッと頭を下げて。
――パチパチパチ…
みんなからの拍手と歓声が響いた。
真奈ちゃんが先生の手を引いて席まで戻って来る。
「先生はここでよろしくお願いしまーす!」
真奈ちゃんの左隣り…
つまり私の右隣りに、先生は座った。
「呼んでくれてありがとね、真奈」
「どういたしまして!
先生も来てくれてありがとうございまぁす」
にこやかに会話する真奈ちゃんと先生。
なんだか懐かしくて微笑ましいその光景に、胸があったかくなる。