君へ、約束の歌を。<実話元>
『祐ちゃん、これ投げれるってスゴイね…』
「そうか?
慣れれば大丈夫だって!」
…慣れる日が来るのかな…
大会に間に合わないくらい日数かかる気がする…
私は溜め息をつくと同時に、
砲丸を支え直した。
「じゃあまずはフォームの練習から!」
『…よし!頑張るっ!』
気合いを入れ直して、まずは砲丸を持たずに祐ちゃんのフォームのお手本をマネする。
砲丸投げの選手は、それぞれ自分流のフォームがあるみたいだけど、私はもちろん基本的なフォームを習う。
高跳びとは違う筋肉を使ってる感じがすごくする。
「そうそう、そんな感じ!
じゃあ早速実際に投げてみよっか♪」
『…まず祐先生のお手本を!』
私は、両手で頑張って支えてる砲丸を祐ちゃんに差し出した。
祐ちゃんは軽々とその砲丸を受け取ると、
「じゃあよく見ててねー!」
ニッと笑って、サークルへ。
真剣な表情になって、構える。