君へ、約束の歌を。<実話元>


「それじゃあ番号○○○の人からどうぞ」



ユニフォームにつけられた番号で呼ばれて、選手達の目の前で跳ぶ。


高跳びをし始めたばっかりの頃は見られるのがすごくイヤで更に緊張していたけど、今はもう随分慣れた。



私と海ちゃんは自分の跳べる高さがだいたいわかってるから、最初の方はパスをする。


競技を見たり柔軟をしたりしながら、お喋り。



「愛璃ちゃんって、砲丸投げ初めてだよね?」


『うん!海ちゃんは?』


「うちもなの!自信ないな〜」


『私も〜。一応練習はしてきたけど…

…あっそろそろ海ちゃんの番っぽくない?』


「ほんとだ!じゃあ行ってきま〜す」


『行ってらっしゃ〜い』



足を伸ばした柔軟の体制のまま海ちゃんが跳ぶのを見守る。


海ちゃんは私より背が高いし、すらっとしてて細いのに程よく筋肉がついている感じだから高跳びに向いてる。


うらやましい…






…時間がたつのに比例してバーの高さはどんどん上がって。



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