君へ、約束の歌を。<実話元>
・・。+゚手を伸ばせば届く未来
―――…夏休みも終わった。
季節はゆっくり秋へと移り変わる。
門から校舎まで続く並木の葉っぱも、
黄色に染まる頃。
授業後のグラウンドに響く、大きな声。
「「「ソーランソーラン!!」」」
「「「どっこいしょどっこいっしょ!!」」」
「おい、先輩達ソーラン節やってるぜ!」
「こっち来て見てみろよ!」
「マジで!?見たい見たい!」
陸部の男子数人が声を上げて呼び、それに気付いた他の部員達もグラウンドの近くに駆け出した。
私と祐ちゃん、亜美も、グラウンドを囲むネット際に近寄る。
『わぁ〜!!やってるね!』
「かっこいい〜!」
私達の視線の先にいるのは、3年生全員。
みんなジャージや体操服を着てる。
「うちらも来年やるんだよね〜」
『だよね!楽しみ♪』
亜美の言葉に頷くと、来年へと想いを馳せながら3年生を見つめる。