オノマトペ
あまりにも高速で回るので、リディルが彼の肩を叩く。

「フェイ、目が、まわる」

「あ、ごめん」

リディルの声にピタリと動きを止めたフェイレイは、黒いドレスの『姫』を、そっと地面に立たせた。

そうして、空にある太陽のように眩しい笑みを浮かべる。

「リディル、帰ってきたよ。やっとみんなに会えるな」

その笑顔に目を細め、リディルも微かに笑う。

「うん」

微笑みあった2人は、こつん、と額を合わせた後、目を丸くしている4人に向き直った。

「ところで、ここはどこですか? あんたたちは誰?」

笑顔でそう言うフェイレイに対し。

「……つか、てめぇらが何者だ! 人んちの庭破壊しやがってええ~!」

怒りの表情でそう叫んだのは、黒い山伏装束の少年──鷹雅だった。

頭襟を乗せた黒髪はぼうぼうに逆立ち、頬には白いクリームがべっとりとついていた。

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