オノマトペ
「それはまた夢のないことを……」

フェイレイ、苦笑い。

そんな彼に、和音から質問。

「フェイレイはどうなんだい?」

「なにが?」

「胸の大きさには拘るタイプなのかな、と」

「特に拘りはないよ。ただ……天神山脈レベルの大きさの女の子を見ると……」

「……見ると?」

「問答無用で顔の原型がなくなるほど殴られてカエルの干物みたいにされたり、鼻をへし折られて腹を抉られて足腰立たなくさせられたりとか……色々思い出してね。まぁ、そんなことは全然大したことじゃないんだけどさ」

「それで大したことねぇのかよ」

鷹雅の突っ込みに頷きつつ、フェイレイは続ける。

「何がトラウマかって……『リディル専属勇者』を名乗っておきながらそんな風にボコボコにされた挙句に、お姫様抱っこされた姿をリディルに目撃されるという屈辱の羞恥プレイを思い出すから……胸は大きくない方がいいんだ……」

「……ナニソレ」

鷹雅、胡乱な目。

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