オノマトペ
リビングで軽くストレッチをしていた拓斗は、喉が渇いてキッチンへ向かおうとした。
その途中にあるダイニングで。
五所川原を抱いて椅子に座っている花音を見つけた。
ちら、ちらと壁掛け時計に目をやってみたり、五所川原を抱きなおしたり、足をぷらぷらさせてみたりと、なんだか落ち着かない様子だ。
「花音?」
声をかけると、花音はすぐに顔をあげた。
「あ、拓ちゃん……」
「どうかした?」
「ん、えっとね……」
花音はチラ、とテーブルの上に視線を走らせる。
そこには狐色に焼けたバナナマフィンの入ったバスケットが置いてあった。
さっき拓斗もいただいた、花音お手製のデザートだ。
「勉強教えてもらったお礼に、食べてもらおうと思ったんだけど……」
花音は壁掛け時計に目をやる。
そろそろ11時。もう寝る頃合いだ。
「兄さん、集中しちゃうと出てこないからね」
拓斗は苦笑しながら今来たリビングを振り返る。
その先の廊下から地下に下りると、グランドピアノの置かれた練習室がある。和音はそこに篭っているのだ。
その途中にあるダイニングで。
五所川原を抱いて椅子に座っている花音を見つけた。
ちら、ちらと壁掛け時計に目をやってみたり、五所川原を抱きなおしたり、足をぷらぷらさせてみたりと、なんだか落ち着かない様子だ。
「花音?」
声をかけると、花音はすぐに顔をあげた。
「あ、拓ちゃん……」
「どうかした?」
「ん、えっとね……」
花音はチラ、とテーブルの上に視線を走らせる。
そこには狐色に焼けたバナナマフィンの入ったバスケットが置いてあった。
さっき拓斗もいただいた、花音お手製のデザートだ。
「勉強教えてもらったお礼に、食べてもらおうと思ったんだけど……」
花音は壁掛け時計に目をやる。
そろそろ11時。もう寝る頃合いだ。
「兄さん、集中しちゃうと出てこないからね」
拓斗は苦笑しながら今来たリビングを振り返る。
その先の廊下から地下に下りると、グランドピアノの置かれた練習室がある。和音はそこに篭っているのだ。