オノマトペ
渾身のミニ満漢全席(清の時代の大型宴席料理。通常は3日くらいかけないと食べきれない量なので、品数も量もミニサイズ)が出来上がり、橘家長男、和音は満足げに微笑んだ。
そして、帰宅してからずっと部屋に閉じこもっている妹を呼びに行く。
「花音~、ご飯だよ~♪」
部屋をノックしてからギコギコバイオリンを弾き語る。
しかし返事が無い。
「花音?」
いつも元気に返事をするはずの妹の声が聞こえてこないので、和音は心配になりドアを開けてみた。
ぬいぐるみやらレースやらでファンシーな部屋の中、花音は窓際にある机に向かっていた。
その近くに、アンティーク調の椅子に座り、五所川原の顔をビーズでデコレートした手鏡を覗き込んで自分の顔にうっとりしている花音専属執事、南原がいた。
彼は和音が入ってきたことに気づき、長い黒髪を耳にかけながらにこりと微笑み、ヒラヒラと手を振った。
執事にあるまじき行為に、和音の後ろにいた西坂は強面の顔を更に厳つくしたが、和音は別段気にする様子もなく、笑顔でヒラヒラと手を振り返した。
互いの間に、キラキラ星が降る。
……そんな幻影が見えた。
そして、帰宅してからずっと部屋に閉じこもっている妹を呼びに行く。
「花音~、ご飯だよ~♪」
部屋をノックしてからギコギコバイオリンを弾き語る。
しかし返事が無い。
「花音?」
いつも元気に返事をするはずの妹の声が聞こえてこないので、和音は心配になりドアを開けてみた。
ぬいぐるみやらレースやらでファンシーな部屋の中、花音は窓際にある机に向かっていた。
その近くに、アンティーク調の椅子に座り、五所川原の顔をビーズでデコレートした手鏡を覗き込んで自分の顔にうっとりしている花音専属執事、南原がいた。
彼は和音が入ってきたことに気づき、長い黒髪を耳にかけながらにこりと微笑み、ヒラヒラと手を振った。
執事にあるまじき行為に、和音の後ろにいた西坂は強面の顔を更に厳つくしたが、和音は別段気にする様子もなく、笑顔でヒラヒラと手を振り返した。
互いの間に、キラキラ星が降る。
……そんな幻影が見えた。