オノマトペ
「あとね、あとね、、第一楽章冒頭の閻魔様登場シーンはね、和太鼓から入って、笛と笙を乗せていきたいんだけど……女神様のハープと重ねるとおかしいかなぁ? それとも、女神様を琴にすればいいかなぁ?」
うーん、うーんと首を捻りながら、自分の書いた譜面と睨めっこをする花音。
それを優しく見守りながらも、和音はここへきた当初の目的を口にした。
「花音、それは後で一緒に考えよう。もう夕食が出来たからね」
そう言われ、花音ははっとする。
ピンクの花の形の壁掛け時計は、もう8時を指そうとしていた。
それに気づくと急激にお腹が空いてきて、ぐううううーとお腹の虫が鳴いた。
「はううっ」
頬を赤くしてお腹を押さえる花音に、兄二人は苦笑する。
橘の血筋なのか。集中していたため、空腹なことにも気づかなかったらしい。
「では、行こうか」
3人で花音の部屋から出て、拓斗だけはお風呂掃除が終わったらすぐに行くと言い、パタパタと駆けていった。
その後姿を、「仕事くれ~」と恨めしげな目で執事東条が見つめているのは、いつものこと。
それを笑いながら見て、花音はピンクの五線譜ノートを抱きしめた。
うーん、うーんと首を捻りながら、自分の書いた譜面と睨めっこをする花音。
それを優しく見守りながらも、和音はここへきた当初の目的を口にした。
「花音、それは後で一緒に考えよう。もう夕食が出来たからね」
そう言われ、花音ははっとする。
ピンクの花の形の壁掛け時計は、もう8時を指そうとしていた。
それに気づくと急激にお腹が空いてきて、ぐううううーとお腹の虫が鳴いた。
「はううっ」
頬を赤くしてお腹を押さえる花音に、兄二人は苦笑する。
橘の血筋なのか。集中していたため、空腹なことにも気づかなかったらしい。
「では、行こうか」
3人で花音の部屋から出て、拓斗だけはお風呂掃除が終わったらすぐに行くと言い、パタパタと駆けていった。
その後姿を、「仕事くれ~」と恨めしげな目で執事東条が見つめているのは、いつものこと。
それを笑いながら見て、花音はピンクの五線譜ノートを抱きしめた。