オノマトペ
五所川原にしがみつく花音は、あまりにも強い加速Gと風に、ぎゅうっと目を閉じた。
「五所川原君、空? 空、飛んでる?」
『そうだよー』
「いやあぁあぁああっ、お兄ちゃんたすけてえええええっ!」
なんて叫ぶ声も、あっという間に遥か下へ流れていく。
『あははは、大丈夫だよぉ』
ゴウゴウと唸る風の中に五所川原の笑い声を聞きながら空を飛ぶこと数秒。
いつの間にか身体になんの抵抗も感じなくなっていた。それでも目を開けられずにいると、五所川原にぽふっ、と背中を叩かれた。
『花音ちゃん、着いたよ。ほら、目を開けて見てごらん』
そう言われても顔を上げることが出来ず、いやいやと首を振って五所川原にしがみついていると、またぽふぽふと背中を叩かれた。
『ほらほら花音ちゃん、星の妖精さんたちが集まってきたよ!』
「……ほえ?」
恐る恐る顔を上げた花音の目の前を、ふわりと淡い光が通り過ぎる。
ふわり、ふわりと行き交う光を目で追っていくと、頭上も足元も真っ暗な空間に、さらさらと光る川が流れているのが見えた。暗闇をぽうっと照らすその周りを、蛍のような光がいくつも飛び交っている。
「五所川原君、空? 空、飛んでる?」
『そうだよー』
「いやあぁあぁああっ、お兄ちゃんたすけてえええええっ!」
なんて叫ぶ声も、あっという間に遥か下へ流れていく。
『あははは、大丈夫だよぉ』
ゴウゴウと唸る風の中に五所川原の笑い声を聞きながら空を飛ぶこと数秒。
いつの間にか身体になんの抵抗も感じなくなっていた。それでも目を開けられずにいると、五所川原にぽふっ、と背中を叩かれた。
『花音ちゃん、着いたよ。ほら、目を開けて見てごらん』
そう言われても顔を上げることが出来ず、いやいやと首を振って五所川原にしがみついていると、またぽふぽふと背中を叩かれた。
『ほらほら花音ちゃん、星の妖精さんたちが集まってきたよ!』
「……ほえ?」
恐る恐る顔を上げた花音の目の前を、ふわりと淡い光が通り過ぎる。
ふわり、ふわりと行き交う光を目で追っていくと、頭上も足元も真っ暗な空間に、さらさらと光る川が流れているのが見えた。暗闇をぽうっと照らすその周りを、蛍のような光がいくつも飛び交っている。