オノマトペ
とん、とん、と箱を叩くような音が断続的に闇の中に響きだした。
とん、とん
とん、とん
「黒酢っ、ヘイヨー」
箱を叩くリズムに乗って聞こえてきたその声に振り向くと、少し離れたところに愛媛みかんの箱を被った鈴木さんが、闇の中で海草のように揺れていた。
「黒酢っ、ヘイヨー」
更に背後から聞こえてきた声に振り向くと、なんとまた鈴木さんが。
「黒酢っ、ヘイヨー」
更に更に増える鈴木さん。
ユラユラ揺れる鈴木さんが黒酢っ、ヘイヨーの声とともに、どんどん増殖していく。
幾重にもなった声がわんわん響き、花音はクネクネ動く鈴木さん軍団と、黒酢と、ヘイヨーに囲まれた。
やがて鈴木さんは、頭の箱を揺らしながら黒酢の瓶を差し出し。
ガタガタ震える花音に向かってサンデーナイトフィーバーのポーズを取った。
それ俺のパクリやん! という銀髪男子の怒声が上から聞こえてきたが、鈴木さんは気にせずに箱から覗く目をピカリと光らせ、
「さぁ、黒酢を飲んでワタクシのような箱に変身です、はい」
と、花音に詰め寄った。
「いやあぁあぁあぁああー、お兄ちゃんたすけてえぇえぇえー!!!!!」
とん、とん
とん、とん
「黒酢っ、ヘイヨー」
箱を叩くリズムに乗って聞こえてきたその声に振り向くと、少し離れたところに愛媛みかんの箱を被った鈴木さんが、闇の中で海草のように揺れていた。
「黒酢っ、ヘイヨー」
更に背後から聞こえてきた声に振り向くと、なんとまた鈴木さんが。
「黒酢っ、ヘイヨー」
更に更に増える鈴木さん。
ユラユラ揺れる鈴木さんが黒酢っ、ヘイヨーの声とともに、どんどん増殖していく。
幾重にもなった声がわんわん響き、花音はクネクネ動く鈴木さん軍団と、黒酢と、ヘイヨーに囲まれた。
やがて鈴木さんは、頭の箱を揺らしながら黒酢の瓶を差し出し。
ガタガタ震える花音に向かってサンデーナイトフィーバーのポーズを取った。
それ俺のパクリやん! という銀髪男子の怒声が上から聞こえてきたが、鈴木さんは気にせずに箱から覗く目をピカリと光らせ、
「さぁ、黒酢を飲んでワタクシのような箱に変身です、はい」
と、花音に詰め寄った。
「いやあぁあぁあぁああー、お兄ちゃんたすけてえぇえぇえー!!!!!」