アゲハ~約束~
 ねぇ、ルフナ。

 あなた、結局うそつきだった。

 戻っても来ないし、そう―――・・・


 愛してるとも、一度だって言ってくれなかったね。


 結局、あなたは約束を、守ってはくれなかった。



「・・・でもね。」



 でもね、私気付いたの。



 ―――彼女の足は、止まらない。

 ゆっくりと、確実に、海へ、向かってゆく。



「・・・約束は、まってるだけじゃ駄目なんだよね?」



 柔く美しく微笑んた、彼女の足の先が海に触れた。




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