アゲハ~約束~
「ルー!遊べー!」

「おおっ!きたかちびっ子ども!」



 ルフナを見つけて、追突してくる子供たち。

 それを、笑顔で受け止めるルフナ。


 今ならわかる。


 子供たちがすぐにルフナに懐いた理由。




 彼の周りは、柔らかい空気であふれている。




「・・・な?」



 急に後から声をかけられてびくっとなった。

 振り返ると、そこにいたのは幸人だった。



「・・・なによ。」

「いいこと、見つかった?」

「・・・」



 見透かしたように、幸人は笑う。 

 それを認めてしまうのは、なんだか悔しいような気もしたけれど。


 ―――でも。




「・・・そうかもね。」



 素直に。


 なれるものなら、なってみようと。


 アゲハは初めてそんなことを思った。



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