アゲハ~約束~
「・・・いこうか、二人とも。」
アゲハは、優しくもこの旅に同行してくれている二人の幼馴染を振り返って、笑いかける。
「・・・ああ。」
そのうちの、少年のほうがやさしく笑い、隣にいた少女の腕を引いてアゲハに追いついた。
「次はクリス=マクレガーさん。」
どんな人だろうね。
アゲハはそういって、笑う。
「・・・そうだな。」
「楽しみだね。」
二人はそういって、アゲハを挟んで横に並んだ。
アゲハは、笑っている。
けれど何故だろう。
二人には、その笑顔が、なんだかとても不安だった。