アゲハ~約束~
「ルー・・・今度はいつ帰ってくるのかなぁ・・・」

「なによぉ、結局ルーがいなきゃやなんじゃない。」

「すねるな、夏梅。お前だって男が出来ればそうなるさ。」

「幸人オヤジくさぁい。」

「アゲハ、次はウォーカーさん、どこへ行くって?」

「ロンドンからニューヨークに向かうって。今日の・・・ちょうど今頃の便じゃないかな。」


「加齢臭!幸人加齢臭!」

「夏梅鮭臭!!」


「あなたたちは落ち着きなさい!まったく・・・」

「あはは。」



 そんな他愛ない言葉に、笑顔を向けた。

 受験も終わり、平和な日々。


 これで、後はルフナがそろえば最高・・・


 なんておもいながら、コタツの板に頭をのせた。




 そのときだった。




 ピンコン、ピンコン、と、テレビが、電子音を鳴らした。



「ニュース速報?」

「ああ、どうせ大雪とかだろ。」



 そういいながらも、なんとなく、コタツの四人は居住まいを正してその速報をまってしまう。

 やがて、出てくるテロップ。

 それに、アゲハは背筋がすぅっと冷たくなるのを感じていた。






『ロンドンからニューヨークに向かっていたアメリカン航空○×-188便が、大西洋沖に墜落。乗員乗客345人の安否は不明』







「―――――・・・」



 ―――え?



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