アゲハ~約束~
「あ・・・三人とも。」



 園長先生が、顔を上げて困ったように微笑む。

 すると彼は顔を上げて、口いっぱいに米を詰め込んだまま三人に手を振った。



「おー、お帰り、主役たち!先にいただいてる!」



 その言葉の発音には訛りがなく、振り返ったその顔はとても綺麗なのだろうが、ヒゲも伸びっぱなし、後にくくられた長い髪もくしゃくしゃ。

 長身痩躯を覆うシャツとジーンズも、ボロボロの、よれよれ。



 肉をがつがつと口に運ぶ小汚い外国人。



 そんな人に、いい第一印象を持てるはずもなかった。
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