恋花よ、咲け。


「…うん、話すの 楽しみになってきた!」


…やっぱり、叶わない恋なのかなぁ…?


「…アイツ、今日遅れてくるんだよ。
 来たら、一緒に声掛けにいこ。」


そんな奈穂の複雑で虚しい思いに
全く気付いてない様子で 弘也が言った。


「分かった。」


奈穂は、それに応えるように
にかっと笑って見せた。



実際、佐々木は3限の途中で来た。


「遅れましたぁ。」
別に何でもないかのように
普通に教室に入り 準備を済ませ
席に着いた。


数学は次になる。


弘也君は
いつ話に行くつもりなのだろう・・・?




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