恋花よ、咲け。
すっごく
申し訳なさそうな顔をしている。
こんな顔で見られたら
言わずにはいられない。
「…私、アド交換嫌じゃないよ。
弘也君の話は ちょっと盛ってるかな
って 思ってたし。
だけどね…。
嬉しかったんだよ、すっごく!
可愛いとか 言われた事なかったし!」
「いやぁ そんな…!」
健吾は 奈穂の言葉を
すぐに否定してくれた。
奈穂はアドを差し出した。
「それでも 受け取ってよ。」
と、健吾の目を見て
微笑みながら…
「高木が嫌じゃないんなら
受けとる。
ってか
受け取らせてもらう…かな。」
奈穂の笑顔で
健吾も笑って見せた。
他から見たら
まるで付き合いはじめの
カップルのようだった。
「チャイムなるし いこっか。」
「…うん!」