恋花よ、咲け。




_____。

「弘也っっ…!!」


ベンチにある人影。


あなたの髪が 風に揺れていた。


肩がびくってしたんだ。


体がゾクゾクって 身震いしたんだ。


鼓動が更に速くなったんだ。


「…ぁ……」


あなたの肩に体をまかせ
すーすー眠る 隠れた"人影"。


一人じゃなかった…。


「…ぉお 高木。」


ぱっちりと目を開けている弘也は
泣いていた。


「…何 泣いてんの……?

その子 だれ…?」


あぁ 見たことある。


「…舞未。 俺の彼女。」


………今なんて?


"俺の彼女"……?


「っ……そっか。」


暗いから 弘也には見えなかったって。


ポロポロ流れる涙が 私の背中を押した。


「…私ね 佐々木に好きって言われた。

好きになれるように 頑張るんだっっ!!」




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