恋花よ、咲け。
"その1%に"
叶わないの分かってて
だけど胸の内はそれが欲しくて
どんな手を使ってでも手にいれたくて
それが彼女の中で 形になった。
『…俺の中の99%は高木。
残った1%は 確かに舞未だよ。
でもそのたった1%にかけるのか?
高木の方に ふらっと行くかもしれないのに?』
俺はどうしても信じられなかった。
だけど 理解はできた。
中学の時 健吾と舞未の間を引き裂いたときのように
彼女もまた 俺と高木を引き離そうとする。
俺がそうさせたんだよな 汚い心に。
『……ごめんな そこまでさせて。
俺があん時 手ェ出してなけりゃ
お前らは今でもきっと 仲良___』
『そんな言葉が欲しいんじゃないっっ!!』
シンとしたグラウンドに響き渡った
舞未の金切り声。
泣き叫びながら 俺に訴えてきた。
細い細い命綱に ぎゅっとすがるように。
『…弘也だから。
私が 健吾じゃなくて弘也を選んだのは
あなたが弘也だからだよ…っっ!!
ずっと弘也が好きだった。
だけど 健吾に好きって言われて
遊び感覚で付き合いだしたの。
……まだ 健吾にはこの事言ってなくて。
諦めようとしてたのかな?
ただ単に 遊びたかっただけなのかな?
彼氏が欲しかっただけなのかな?
どちらにせよ 私はずっと
弘也のことだけが好きだった。』