恋花よ、咲け。




「ごめん ちょっと考え事。」


そう言えばいつもの如く
ぷぅっと頬を膨らませ きっと俺を睨むんだ。


「また考え事なの?
何をそう 考え込むことがあるのよ!」


「…んま 色々。」


______バシッ。


「っ痛ぅ!!」


奈穂が持っていたスクールバックで
俺の尻を思いっきり殴った。


「そんなのもう聞き飽きたんだから!」


「…っ。 ごめんな?」


こんな風に 俺を殴ったり叩いたりするのは
よくあることなんだ。


宥めるように頭を優しく撫でると
すぐにぎゅって 腕にしがみついてくる。


「…ホント 優しいの苦手だな。」


顔を真っ赤にしてるのは 見なくても分かる。


『別れよう?』


…あぁ まただ。


また 頭に浮かぶんだ。




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