恋花よ、咲け。




_____。

最悪だと思う。


つくづく 心底 虫酸が走るほど。


夏休みのある日、
解放されている涼しい図書室で
南と隼揮と健吾の4人で
勉強することになってしまった。


まぁ、そこまではイイとしよう。


問題はそこからだ。


どうやら 同じ事を考えたのは
俺らだけじゃなかったみたいだ。


涼しい図書室に入ると
そこには大峯と相川と山崎がいた。


当然 このメンツなら
もう一人の顔が浮かぶ。


「潤ー! 見てあったよ。
これだよ、この前言ってたやつ!」


そう 場違いなはしゃぎを見せるのは
やっぱり高木だ。


だが、喜んだのは束の間。


「わ、みんなお揃いで。
いつメンだなぁ。」


と 南が話しかけたのだ。


それがきっかけで
健吾と高木の目が合い
2人は当たり前のように話し始めた。


高木が読んでいた本を
さりげなく手に取り 話は盛り上がっていく。


それをただ眺めているだけの自分に
また苛立ちが増す。


そして何故か
4×4の勉強会が開かれてしまったのだ。


相川や山崎は やたらと話しかけてくる。


それを羨むように眺めてくる南と
何か言いたげな目で見てくる隼揮。


そして 2人で話し続ける健吾と高木。




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