《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
滋弥の瞳は紅に染まった。


花奏の血を求めて、乞うように俺を見つめ、切願する。



「ダメだ…例え、お前でも、花奏は俺の隷属だ…他の者に吸わせる血は一滴もない」



「独占する程に、甘味な血ですか?ますます、僕は吸いたくなった」



「滋弥お前…!?」



俺の言葉は滋弥の興味を煽ってしまったようだ。



「お前には毒だ!」


「毒かどうかは僕がキメるコトです。兄上」



花奏の血は麻薬。その味に狂えば、毒のなるーーー・・・



俺だって、必死にセーブしてる。
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