《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「・・・知弥はそれまで、我慢できるの?」


「さぁな」


知弥は首を傾げた。



「男は獣だ。俺も例外じゃない。保証はしないぜ。花奏」


低く甘く耳元で囁きかける知弥…


「俺を愛してるなら、早く一人前になってくれよ…」


「うん」


私は素直に頷く。


「そう言えば…お前のキモチ訊いてなかったよな…?」


「えっ、あ…気のせいだよ!」


私は顔を赤くして、知弥の詰る視線をかわすように顔を俯かせた。


「俺には言わせておいて…お前…罪な女だ」


知弥は私の顎を指で摘み、自分に向けさせて、キスをした。

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