《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
俺は花奏の長い黒髪を指先に絡める。


「!!?」


俺は禍々しい殺気を感じ取り、眠りかけた花奏を起こした。



「どうしたの?知弥」


「誰かが居る…」


「へっ?」


俺は枕元に置いた対極刀の鞘を手に持った。


「来るぞ!!花奏」



襖をなぎ倒して、大きな槍が突っ込んできた。



俺は花奏を腕の中に引き込み、庇う。



槍は俺たちの前に突き刺さった。








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