《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
十五巻*愛しき君
昨日の、滝のような雨とは打って変わって、彼方まで、青色の空が広がる。
澄み渡った空を眺めながら、帝家が管理する山へと車を走らせる。
「よかったね~知弥」
俺の隣で、呟く花奏。
花奏は『妃女神』の巫女服に身を包んでいた。
腰には『姫刀』と呼ばれる刀の収めた鞘を提げ、胸元には妖を感知する碧い勾玉の数珠、妖を浄化する鏡の首飾りをぶら下げていた。
「姿だけは一人前だな…」
これで、『妃女神』の力さえ、備われば、俺は花奏の血だけではなく、全てを入れるコトが出来る。
帝様の命の『妖退治』を前にして、不埒な思いを浮かばせていた。
澄み渡った空を眺めながら、帝家が管理する山へと車を走らせる。
「よかったね~知弥」
俺の隣で、呟く花奏。
花奏は『妃女神』の巫女服に身を包んでいた。
腰には『姫刀』と呼ばれる刀の収めた鞘を提げ、胸元には妖を感知する碧い勾玉の数珠、妖を浄化する鏡の首飾りをぶら下げていた。
「姿だけは一人前だな…」
これで、『妃女神』の力さえ、備われば、俺は花奏の血だけではなく、全てを入れるコトが出来る。
帝様の命の『妖退治』を前にして、不埒な思いを浮かばせていた。